寺西眼科では白内障や緑内障、涙目、ドライアイ等の治療や白内障日帰り手術にも対応しています。

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2012年01月13日

院内勉強会(点眼薬に含まれる防腐剤)

院長の寺西により”点眼薬に含まれる防腐剤”について話しがありました

点眼薬に含まれるもの
・主 剤:薬効の中心。
・賦形剤(添加剤):主剤の有効性、安全性、安定性を高めるもので、防腐剤、可溶化剤(界面活性剤など)、溶解補助剤。
*各種賦形剤のなかでも、特に防腐剤がしばしば難治性の角膜上皮障害の原因となります。

防腐剤とは、汚染から品質をまもり維持するため、微生物の増殖を抑えて死滅させる目的で添加されているもの。
  利点)静菌、殺菌作用。食物・薬品の保存寿命延長。薬物の浸透性亢進。
  欠点)細胞毒性 アレルギー反応。

点眼薬に用いる防腐剤の条件
①有効性:細菌、真菌に対する殺菌作用。
②安全性:眼組織に刺激や障害を与えない。長期使用でアレルギー反応を起こさない。
③安定性:主薬や他の添加剤と配合変化を起こさない。防腐剤自身が加熱や長期保存に対し安定。
④点眼時の差し心地。
*これらの条件を全て満足させる防腐剤はありません。

防腐剤は、濃度依存的に障害するため多剤併用に注意。そして作用時間依存的にも障害するため、頻回点眼にも注意。

点眼薬に頻繁に使用される防腐剤
 塩化ベンザルコニウム(BAC。0.0025~0.01%、50~100μg/ml):利点)室温でも長期間安定。細菌や真菌に広い抗菌作用。刺激性がない。欠点)涙液脂質層を破壊し、角膜上皮細胞に影響。

防腐剤による眼疾: 点状表層角膜症(SPK)。遷延性角膜上皮欠損。

点眼薬による毒性:基本的には角膜上皮に対しての毒性
①初期変化:点状表層角膜症(SPK)
②中期:ハリケーン角膜症(幹細胞疲弊)―SPKが角膜周辺部から中央に向かう“流れ”を形成。角膜上皮基底細胞の増殖能力が不十分となり輪部の上皮細胞がこれを補い始めたサイン。
→上皮のひび割れ状(epithelial crack line)。輪部からの角膜上皮の供給が追いつかなくなり、中央部角膜がひび割れ状に。
③後期:遷延性角膜上皮欠損。上皮のedgeが浮腫状となり、欠損部も円形となる。
*上記が発生した時は疑わしい点眼薬を全て中止すべきです。
特に抗緑内障薬、非ステロイド消炎剤,アミノグリコシド薬、IDU.

通常、涙液動態が正常な場合、1日4回程度の点眼は角膜上皮に対し防腐剤は影響を及ぼしません。

防腐剤に影響を受けやすい眼疾患は 
①緑内障(長期使用、多剤使用)。
②涙液減少症、ドライアイ: 涙液クリアランス(涙液の交換)の低下
高濃度の点眼に曝露されやすい。
③角結膜上皮障害がある時: 防腐剤が組織深部に浸透。
④CL装用眼:角膜表面に微細な傷
⑤角膜知覚低下眼。⑥多剤併用者。⑦眼内手術既往眼。⑧糖尿病

*防腐剤による角膜内皮障害:乾性角結膜炎で上皮障害がある場合、防腐剤により内皮が障害されることがあります。

*防腐剤を含まない点眼薬:
①フルオロキノロン系点眼薬・軟膏。:ノフロ、バクシダール点眼薬。タリビッド、クラビット点眼薬・眼軟膏 
②スルベニシリン(サルペリン)、セフメノキシム(ベストロン)を生食で(添付の溶解液でなく)溶解する。